
概要
◇本書の概要 なぜ有望な技術は「死の谷」で消えるのか? 社会課題の解決に挑む「ディープテック事業化」を、偶然や属人的成功に頼らない再現可能な科学として体系化。 300件以上の案件に伴走した著者が「イノベーションの再現性を高める、新規事業の構造設計図」を提示し、 研究者・企業・投資家・政策担当者が共に未来産業を築くための羅針盤を示す渾身の一冊! ◇本書で得られること ・ディープテック事業を「技術深度」「資本集約度」「社会的インパクト」の3軸で構造的に評価するためのフレームワーク ・事業化を阻む「死の谷」を、資金・市場・産学の越境・組織免疫という4つの構造的な壁の連鎖として理解する視点 ・構想を現実に変えるため、「4-Step Implementation Map」や「MVIフレームワーク」を用いた具体的な実装設計図 ・技術・事業・資本の言語を操る「越境型プロデューサー」の役割と、求められるスキルセット(TB-F2Pモデル) ・規制の壁を越えるため、技術・政策・市場を一体で設計する「Tripodモデル」やサンドボックス制度の戦略的アプローチ ◇目次 序章 未来産業への羅針盤としての『深技興国』 第1章 第4の波—— なぜ世界はディープテックに熱狂するのか 第2章 深淵なる挑戦—— ディープテックがもたらす革新のパラドックス 第3章 スケールと時間、そして国家—— ディープテックを巡る地政学 第4章 知の源泉—— 大学に眠る可能性と「文化の壁」 第5章 技術成熟度レベル(TRL)とディープテック開発の航路 第6章 死の谷の地図—— 事業化を阻む4つの構造的課題 第7章 「忍耐強い資本」との邂逅——投資家は未来をどう評価するか 第8章 企業の覚悟—— オープンイノベーションの幻想を超える 第9章 実装の設計図—— 構想を現実に変える実践フレームワーク 第10章 越境するプロデューサー——エンジンを駆動させる「人」 第11章 規制と政策のサンドボックス——制度設計で未来を解放する 第12章 共創のダイナミクス——エコシステムを駆動させる「場」の理論 第13章 点から線、線から面へ—— 自己組織化する産業の創発理論 第14章 特別提言 深技興国へのロードマップ—— 日本の未来を設計する10年計画 第15章 研修と社会科学アプローチ——人材と組織の進化エンジン 終章 深技興国へ ◇著者紹介 金子 佳市(かねこ けいいち) 株式会社Relic 執行役員/ディープテックイノベーションセンター長 大阪工業大学 客員准教授 / 東京農工大学 理事付教員(産学官連携研究員) 1993年、京都府舞鶴市生まれ。3児の父。自身のキャリア感から地域で生み出された技術が社会実装されることで、日本社会が良い方向に変革されていくと確信している。新卒で入社したパナソニック株式会社にて調理家電用インバータ開発と社内新規事業創出PJリーダーを務めた後、経営企画部で新規事業に従事。その後、独立系VCおよび複数ブティックにて事業開発支援を開始。上場ベンチャーや複数のスタートアップにて新規事業責任者を経て2023年に独立し、Y2 Incubate合同会社と一般社団法人ディープテック・スタートアップ・サポーターズ協会を創業。2024年に株式会社Relicに参画。ディープテックプラクティスを立ち上げ、戦略策定からエグゼキューション支援および投資実行まで一気通貫で支援。戦略的思考方法や、技術経営手法を大学で講義するなどディープテック支援者としてのスキル普及に努める。専門は技術経営とパワーエレクトロニクスで、IEEE・電気学会より複数受賞。 学歴 大阪工業大学大学院 工学研究科 電気電子工学専攻 博士前期課程 グロービス経営大学院大学 経営研究科 経営専攻 立命館大学大学院 テクノロジー・マネジメント研究科 テクノロジー・マネジメント専攻 博士課程後期課程 ◇推薦コメント 東京農工大学 学長特任補佐 / Dejima Intelligence株式会社 代表取締役社長 濵田 隆徳 「AIの源流を辿れば、ニューラルネットや深層学習の萌芽を日本人研究者が先駆的に示していた事実は広く知られていない。わが国は知を活かしきれず主導権を逸した経験を重ねてきた。しかし今や官民の起業支援が定着し、大学発の知を資本・制度・人材と結びつけて社会実装へと導く土壌が整いつつある。持続的な価値創出を実現し、日本が再び世界の先頭に立つ可能性は現実味を帯び始めている。本書はその羅針盤であり、次代の産業リーダーを育む必読の一冊である。」